7月に観た映画3本

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ヘルタースケルター →公式サイト

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まとめて感想、簡単に。




苦役列車

第144回芥川賞受賞小説「苦役列車」を映画化。バブル真っ只中の80年代、学歴がないため、ひねくれた目で社会を傍観しながら青春を過ごす主人公の葛藤を描く。人生で初めて友達が出来た喜びに浮かれる貫多は、正二を遊びに誘い、金を借り、女性を紹介してもらおうとする。しかし、専門学校生の正二は、学校で広い世界を知り、成長していく。取り残されたような貫多は、やり場のない憤りを不器用に正二にぶつけるのだった。『モテキ』の森山未來が、役者としての振り幅の広さを見せ付けてくれる意欲作。監督は、『リンダ、リンダ、リンダ』など、青春時代のデコボコ描写を得意としている山下敦弘


公開日に翌々日に正規の値段で(笑)観ました。森山未來くん演じる貫多、見事にロクでなしな人でした。
これはまぎれもな青春映画。日雇いで暮らす貫多にも友達ができたり、あこがれの本屋さんの店員さんとデートできたり、3人で海に入るシーンは微笑ましかったなぁ。(前田あっちゃん、結構体当たり演技でしたね、海に入るところ)
森山くんは撮影の間、質素な宿に泊まってたそうです。「セイジ」の時も、実際自転車で移動してましたよね。役作りにかける情熱すごいな。
この映画の高良くんは割とフツーな役(笑) 九州出身の役で、高良くん演じる正二が彼女と貫多の3人で居酒屋に行くシーン、映像で見ると原作以上にイラっとしました。
3年たっても貫多はロクでなしだったけど、ちょっとだけ希望が見えたエンディングでした。
あと、マキタスポーツさん演じる高橋がテレビで歌ってた曲、最後まで聴きたたかったな。


ヘルタースケルター

完璧なスタイルと美貌を持った人気No.1モデルのりりこ。実は彼女の美貌は全身整形で作られたものだった。副作用に苦しみ整形を繰り返す彼女は、日本中から愛されながらも、後輩のこずえに人気No.1の地位を奪われるのではないかと恐れ、精神的に不安定になっていた。自分に心酔するマネージャーの羽田美知子とその恋人を利用し、こずえを陥れようと企むりりこ。そんなりりこを通じて美容整形業界の闇を暴こうとする男がいた…。

原作にわりと忠実なストーリー展開。″赤″中心の映像はそれなりにきれいだけどちょっと長くて疲れた。あとJKトーク多すぎでうるさい!(笑) 羽田ちゃんは原作通り若い人の方が良かったな。寺島しのぶである必要性感じられなかった。りりこ=沢尻エリカは納得。沢尻エリカはあんまり好きな女優さんではないけど、すごい女優さんだと思いました。あとは新井浩文くん演じるキンちゃんが良かったです。それからこずえ役の水原希子ちゃんは相変わらずセリフは棒読みだったけど、カメラ向けられた時の表情やしぐさはさすがな感じでした。
そして綾野剛くん!!出演カット少なかったけど、ダメ男奥村を見事に演じてました。かなりドキドキしましたが予想してたよりハードではなかった。
最後の記者会見のところは、原作をなぞりながらも「ブラックスワン」を連想させるような感じになってた。

ひとりで行くつもりがなぜかオットと一緒に行くことになって落ち着きませんでした。こういう映画は女性同士かひとりで観る方が気楽だなぁ。


おおかみこどもの雨と雪

人間の姿で暮らす“おおかみおとこ”に恋をした大学生の花。やがて妊娠し、雪の日に女の子の、雨の日に男の子の《おおかみこども》を産む。姉弟は雪、雨と名づけられる。ところが、ある日突然“おおかみおとこ”が帰らぬ人に。遺された花は子供たちを人間として育てるか、おおかみとして育てるか悩み、山奥の古民家に移り住む。日々成長する快活な雪と内気な雨。小学生になった2人にそれぞれ転機が訪れる。


好きになった人がおおかみおとこってありえない設定と他にもいろいろ突っ込みどころ満載だけど、アニメだからいいかなーって。
でも花はちょっとがんばりすぎで、いいお母さんすぎないか?

雨と雪が雪原を、野原を駆け回るシーン、自分が本当にオオカミになって走り回ってるみたいな感覚。疾走感がとてもステキでした。
「おおかみこども」っていうおとぎばなしな設定だけど、思春期を迎える年に成長した雪と雨の心の変化とか、うまくできてるなと思いました。
山の中でオオカミとして生きることを決めた雨を見守る花の姿に涙が出てきた。親ってさー、そういうもんだよね。子供の成長はうれしいけどさみしい。でもやりたいって決めたことは応援してあげたい。

雪と草平のその後、それから山に入った雨はどうなったのか?続きが気になるー。